第55回 自分の人生を舵取りする思考法
- 内山克浩
- 52 分前
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社会保険労務士の内山です。
いつもありがとうございます。
私たちは日々の生活の中で、様々な感情に揺さぶられながら生きています。
そんな中で、自分自身の心のあり方がいかに重要であるかを感じる瞬間は少なくないでしょう。

私たちの心の傾向は、人生における「主導権」をどう捉えるかに大きく影響します。
悲観的になりがちな人は、「自分には主導権がなく、すべては他人や環境次第だ」と考える傾向があります。
一方、楽観的な人は、完璧ではないかもしれませんが「自分にもある程度の主導権がある」と信じています。
この違いは、私たちの日常にどのような影響を与えるのでしょうか。
まず、私たちの行動の根底には、非常に単純ながらも強力な原理が働いています。
それは、「ポジティブな物事を求め、ネガティブな物事を遠ざける」という習性です。
おいしい食事や心地よい体験を求める一方で、危険や苦痛を避けようとするのは、人間を含むあらゆる種に共通する本能と言えるでしょう。
この原理を理解することで、自分や部下のモチベーション管理にも活用できるのではないでしょうか。
また、考え方そのものが脳の構造を変化させることが科学的に証明されています。
特に「感謝」の習慣は、脳の島皮質という部分の厚みを増すことが分かっており、島皮質は他者への共感や将来の予測に関わる重要な領域です。
忙しい毎日の中でも、同僚への感謝や仕事で得られた成果に目を向ける習慣を持つことで、実際に脳の状態がより良くなります。
「感謝」の習慣は、単なる精神論ではなく、脳の構造そのものに良い影響を与える科学的な裏付けがあるのです。
しかし、私たちの意思決定の多くは、実は論理よりも感情によって左右されると言われます。
感情の動きによって、ある選択肢に魅力を感じる一方、別の選択肢を避ける傾向があります。
ここで気をつけたいのが、他者との比較です。
アメリカの元大統領セオドア・ルーズベルトが「比較は喜びを奪う」と語ったように、比較ばかりに囚われていると、本来の喜びを見失いがちです。
確かに私たちの反応や行動は、生まれ持った性格や育った環境に影響されます。
しかし、それがすべてではありません。
物事をどう認識し、どう解釈するかという「心の目」を変えることで、自分の世界観を驚くほど変えることができるでしょう。
この一連の話から導き出される非常に重要な心のあり方が、「人生の舵は自分が握っている」という感覚です。
完全にコントロールできないことがあっても、自分の運命に対して主体的に関わっているという意識を持つ人は、困難な状況からの回復も早く、仕事や人生をより深く楽しむことができるのです。
ポジティブな感情を求め、感謝を習慣化し、何よりも「人生の舵は自分が握っている」という確信を持つこと。
この意識こそが、感情に揺さぶられない心の土台となるでしょう。




