第47回 パフォーマンスを引き出す食の真実①
- 内山克浩
- 10月20日
- 読了時間: 3分
社会保険労務士の内山です。
いつもありがとうございます。
忙しい日々を送る私たちにとって、食事は単なるエネルギー補給の手段になりがちです。
しかし、実は食べ物が私たちの脳機能や健康に与える影響は、想像以上に大きいことをご存知でしょうか。
歴史を紐解き、科学的な知見から、現代における理想の食生活を今回と次回でご紹介いたします。
人類が地球上に誕生したのは約500万年前、小麦栽培が始まったのは約1万年前です。
その長い歴史の中で、私たちが主食としている精製された穀物、例えば白米や小麦粉を使ったパンや麺類を摂取し始めたのは、わずか約200年前のことです。
つまり、人類の長い歴史から見ると、これらは本来「主食」ではなく「嗜好品」なのです。
現代において、この「嗜好品」が「主食」となったことで、私たちの身体には大きな変化が起きています。
精製された白米や小麦は血糖値を急激に上昇させ、その結果、快楽ホルモンである「ドーパミン」がたくさん分泌されます。
このドーパミンによって、私たちは「もっと食べたい」「やめられない」という欲求に駆られ、まるで中毒のような状態に陥っているのかもしれません。
実は血糖値の乱高下は、身体だけでなく脳にも大きな負担をかけます。
集中力の低下、疲労感、イライラ、そして将来的な認知機能の低下にも繋がる可能性があります。
そのため、古来から人類が摂ってきた食生活を理解し、自分の脳が最高の状態に保てる方法をご自身で考え、決めていくことはとても大切ではないでしょうか。
では、脳を活性化させ最高の状態に保つ食事は何でしょうか。
まず、脳にとって重要な栄養素の一つが、不飽和脂肪酸の一種であるオメガ3です。
オメガ3を豊富に含む食事は、学習能力を最大で1.3倍にまで引き上げる効果があると言われ、さらに、適度な運動を組み合わせることで、その効果は1.5倍にも高まります。
特にサバやイワシなどの青魚はオメガ3の宝庫で、魚の栄養素が最も豊富に含まれているのは『はらわた』と言われており、煮魚や焼き魚で丸ごと摂取するのも非常に効果的です。

イタリア人やギリシャ人の多くは、サラダ油ではなくオリーブオイルを日常的に摂取しており、アルツハイマー病の発症率が低いという報告もあります。
トマトのリコピン、オリーブオイル、豆類、そして赤ワインの組み合わせが効果的とされています。
日本にも「まごわやさしい」という素晴らしい食材の組み合わせがあります。
これらはブドウ糖を効果的にエネルギーに変え、バランスの取れた栄養を摂取するための知恵でもあります。
ま:豆類(豆腐、納豆など)
ご:ゴマ類(ナッツ、種実類など)
わ:わかめなどの海藻類
や:野菜
さ:魚
し:椎茸などキノコ類
い:イモ類
私たちの身体と脳は、間違いなく「私たちが日々食べているもの」に関係しています。
そう考えると、適切な食事の選択は、単なる栄養補給に留まらず、長期的な健康を手に入れる選択をしているのではないでしょうか。




