第26回 幸福度を高める思考のテクニックとは?
- 内山克浩
- 2024年4月1日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年11月17日
社会保険労務士の内山です。
いつもありがとうございます。
皆さんは、「自分は幸せだ」と感じていますでしょうか?
幸せは、多くの人が追求する普遍的な目標だと思いますが、収入と幸せの関係について「高収入ほど幸せを感じる」には限界があるようです。
アメリカのプリンストン大学が行った調査によると、世帯年収7万5000ドル(調査当時1ドル130円の場合、約975万円)に達するまでは、収入の増加に比例して幸福度が向上したようですが、それを超えると、幸福度の大きな向上は見られませんでした。これは、これ以上に収入が増えると仕事のプレッシャーや長時間労働などで幸せを感じにくくなるからだそうです。
私たち人間は社会的な生き物であり、仕事を一人で行うよりも他人との繋がりを持つことで幸福感が高まることがわかっています。その理由として、人との繋がりを感じると脳内でオキシトシンが分泌されて幸福度が高まるからです。

しかし、人との繋がりが常にポジティブなわけではなく、時にはネガティブな面が私たちの幸福を損なうことがあります。
事実、私たちの脳はネガティブな面の方がポジティブな面よりも強く反応する特性を持っています。これは、他人の不幸を気持ちよく感じてしまう根源的な感情が脳に備わっているためと言われています。そのため「他人の不幸をバネに」と感じることは、私たちの普遍的な心理傾向と言えるかもしれません。
では、どのようにしたら幸福感を高めることができるのでしょうか?
その方法の一つに、外的要因でなく、内的要因に目を向ける方法があります。
東北大学の瀧靖之教授によると、人が幸福を感じる要素の60%は「遺伝や環境要因」が大きく関わっていて、残りの40%は「自分が自ら意図をもって、主体的に幸福度を上げる行動」によるものだと言われています。つまり、私たち自身の意識的な行動によって、幸福度を高めることができるのです。
遺伝や環境要因を変えるのは難しいですが、残りの40%である自ら意図的に幸福度を上げる行動についての改善はできそうですね。
例えば、職場での小さな成功を意識的に認識して、それを祝うことで幸福感は上がります。職場での成功だけでなく、個人的な趣味の成果を意識的に祝うことでも構いません。また、他人への感謝の気持ちを持つことも、心の充実感を得ることができて幸福感が高まります。
さらに、自分自身にとっての幸せの瞬間を意識的に作り出すこともできます。
例えば、一日の終わりにその日の良かった点を振り返る習慣を持つことで、ポジティブな感情を強化して幸福感を高めることもできます。
意識的に幸福度を高める行動を日常に取り入れ、習慣化できると素晴らしいですね。
幸せになるための一歩は、今、この瞬間からでも始められます。自分自身の幸福度を高めるために、日々の生活の中で意識的な選択を行ってみてはいかがでしょうか。




