第25回 脳の部位と機能②
- 内山克浩
- 5月19日
- 読了時間: 3分
社会保険労務士の内山です。
いつもありがとうございます。
ふと、自分の脳ってどうなってるんだろう?と思ったことはありませんか?
今回は、そんな疑問に少しだけお答えできたらと思います。

大脳は左右に分かれており、左半球は左脳、右半球は右脳と呼ばれています。
ご存知のように、右脳は体の左半身と主につながり、左脳は体の右半身と主につながっています。
右脳は、ひらめきや直感、音楽や図形の認識、全体的な状況把握を行う能力など、クリエイティブな思考を担当しています。
また、感情のコントロールにも関与し、気分の落ち込みなどにも影響を与える可能性が指摘されています。
一方、左脳は、計算や言語、時間の概念など、論理的な思考を主に担当しており、幸福感を感じるメカニズムにも関与している可能性が指摘されています。
よく「あなたは右脳派?左脳派?」といった診断を見かけますが、脳科学の観点から言うと、あまり意味がありません。
右脳と左脳は、約2億本の神経線維の束である脳梁(のうりょう)でつながり、常に情報交換を行いながら連携しているからです。
例えば、空間認識や顔認証は右脳が得意ですが、その作業中も左脳は常に活動しているんです。
このように、最近の研究では、左右の脳の役割を簡単に言い切ることはできないということが分かってきています。
次に、脳を縦の階層に分けて考えてみましょう。
一番下の部分は、脳と脊髄をつなぐ脳幹(のうかん)があり、呼吸、血圧、体温維持など、生きていく上で不可欠な機能をコントロールしています。
まさに生命維持の根幹を担う『生命維持装置』のような部分です。
真ん中の部分は、扁桃体(へんとうたい)や側坐核(そくざかく)、海馬(かいば)など独特な名前の器官が集まっており、他の動物にも類似の構造があるため、人間に限らず生き物にとって根源的な『感情と記憶の貯蔵庫』のような部分です。
一番上の部分は、大脳皮質(だいのうひしつ)と呼ばれ、言語、理論、創造といった人間特有の高度な認知機能を司っています。
まさに『人間らしさの源泉』と言えるような部分です。
大脳皮質は進化の過程で大きく発達したため、頭蓋骨の中に収まるように折りたたまれています。
脳の表面のシワは折りたたまれた跡であり、大脳皮質を広げると頭蓋骨の表面積の約3倍もの大きさになるほどです。
この3つの階層は、それぞれ独立しているのではなく、お互いに連携し合い、全体としてバランスの取れた活動を行っています。
今回は、脳の構造について、左右と上下の2つの視点から簡単にご紹介しました。
右脳と左脳、そして3つの階層構造が複雑に連携し、私たちの思考や感情、行動を支えているんですね。
今回のお話が、少しでもあなたの脳への関心を深めるきっかけとなれば幸いです。




