第15回 他人の感情や思いを推測するスキルを高めるには?
- 内山克浩
- 2024年1月15日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年11月17日
社会保険労務士の内山です。
いつもありがとうございます。
多くの動物は「顔の表情や身体の動き」と「抱く感情」が常に一致しているそうです。
例えば、犬がゆっくり瞬きをするときはリラックスしており、尻尾を振るときは喜びや興奮を示します。猫が背を丸めて毛を逆立てるのは脅威を感じており、目を大きく開けるときには興奮、驚き又は警戒をしており、私たちでも犬や猫の感情を推測することができます。
しかし、私たち人間は表情や仕草からその人の感情を正確に理解するのは、時として難しいことがあります。

難しくする理由に、私たち人間は無表情のポーカーフェイスや、感情と違った表情をするなど「抱く感情」を隠すことができる特性を持っているからです。
この特性があるため、お互いの理解が難しく、誤解が生じたりするのです。
この人は何を考えているんだろう?私の言ったことをどう思っているんだろう?と、疑問や不安が自然と生まれるのは当然なことなのです。
他人の感情を把握しようとするとき、脳では大量の情報を集めていることがこれまでの研究で分かっています。
情報とは、言葉、目の動き、表情、仕草、態度、声の調子、周囲の反応などが含まれ、これらの情報を無意識に処理して、相手の感情や考えを理解しようとしているそうです。
おそらく、相手を理解することで相手の行動を予測し「自分は今、どうすべきか」と考えているのでしょう。
社会的動物である私たち人間は、相手と共感することで本質的な喜びを感じます。
相手の感情や思いを理解し、共感することで、人間関係は豊かになります。
見かけと違う感情や思いを推測する力が高い人ほど、人間関係力も高いということが言えるのではないでしょうか。
相手の感情や思いを推測する力を高める方法の一つに、共通の目標に向かって努力し、達成したときの喜びや感動を一緒に味わい、その体験を共有することが挙げられます。
例えば、共通の目標として「部下と一緒に新規の契約獲得」とかでも構いません。契約獲得までに一緒に味わった苦労や努力、契約が決まったときの喜びや感動を部下と一緒に体感するのです。小さなことでも構いません。これを何度も繰り返していくにつれ、相手の感情や思いを推測する力がつきます。
そして「ミラー・ニューロン」と呼ばれる、相手の行動や感情を自分も経験しているかのように感じる神経細胞も活用しましょう。これを活用することも、他人の感情や思いを推測するスキルを高め方法となり得ます。
「ミラー・ニューロン」については「第8回 他者の気持ちを理解する方法」を是非ご覧ください。




