第20回 自から動かない社員を「習慣」で動けるようさせるには?
- 内山克浩
- 2024年2月19日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年11月17日
社会保険労務士の内山です。
いつもありがとうございます。
社員に「自分で考えて動いて欲しい!」と願う経営者はとても多いと思います。
しかし、脳の仕組みからみると、人間の行動は90%以上が習慣に基づくもので、自分で考えて行動するのはたったの10%以下であると言われています。

つまり、習慣は自分の行動の大部分を占めており、自分で意識しない限り、その変更は難しく、矯正するのがとても困難です。
さらに、習慣は目に見えず無意識のうちに出来上がり、それが潜在意識の中で我々に影響を与えています。
例えば、自分から動かない社員(言わないと動かない社員)に対しては、自ら行動を起こすことを期待するより、具体的な業務の時間配分を指示して、それに沿って作業させる方が、指示側のストレスも少なくなり、効果的に進められて結果も伴います。
その社員もスムーズに体が動くことでモチベーションも上がりやすくなります。
マニュアル化などで定型化して、それを繰り返し実行することで無意識に業務をこなせるよう習慣化させるのも方法の1つです。
習慣化が定着すれば、指導や注意が必要な場面も減るでしょう。
会社で「一定のルール」を決め、社員はそのルールに沿って毎日行動すれば、やがてそれが習慣となり自然な行動に変わっていきます。
例えば、デスク周りの掃除を時間を決めて行う、社外の清掃を曜日を決めて行うなどを習慣化すれば、社内外の環境が整い、気持ちよくクリエイティブに仕事ができるようになるでしょう。
また、工場などでは朝の体操とともに安全確認の歌を全員で歌うことを習慣化すれば、事故が減るでしょうし、デスクワークの方であれば、メールチェックの時間帯を決めることを習慣化することで生産性が向上します。整理整頓が得意でない社員に対しては、物の定位置を指定して、定位置への片付けを習慣化することなど、ほんの小さなことでも良い習慣は変えることはできます。
このように習慣化による業務効率の引き上げは様々な方法で可能性があります。
習慣化すると無意識のうちに行動が自動化される点を、ぜひ有効活用しましょう。




